不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生
俺は屋上に続く扉の前に張り付いた。

聞き耳をたて、神経を研ぎ澄まさせた。




「昨日キューピット様を遣ったら、アンタが死ぬと出たの。だからアンタは死ななきゃいけない」


鏡面回顧で見たシーンが繰り返されている。

俺はみずほのコンパクトを、ポケットの中で再び握り締めた。


コンパクトに俺の気持ちが通じたのだろう。
熱を帯びていた。


みずほの愛を感じた。

俺が守れなかったみずほが、俺を守ろうとしていた。


ドアの死角となる部分で俺は成り行きを見守った。

俺に出来る事はそれ位しかなかったのだった。
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