それでも朝はやって来る
「痛ッ…」

腰を大きな手で掴まれた。

固定をされて身動きが取れなくて、腰に指が食い込む。


「お前がいなくなったら、ヤツはどんな顔をするかな?」


瞳が『白』に変わっていく。


「あ…あたしがいなくなったって、悠里は他の誰かを見つけるだけよ」


顎を固定され、半開きにされた口が閉じれない。



「………ククッ」



気味悪い嘲笑が漏れたかと思うと、生暖かいものが朝子の舌に触れた。



気持ち…悪い…



嫌悪でしかなかった。

神剣の舌が朝子の口内を犯し、辱しめる。


唾液を流し込まれ、ジュルと朝子の唾液を奪い取っていく。


「ほう…これはまた…」


驚いたように目を見開いて、神剣が朝子を見た。


口が閉じられないから、自分のか神剣のかわからない唾液がだらしなく口から溢れていた。

そのこぼれた唾液さえも舌で絡めとり、顎を押さえていた手が後頭部へ回った。



もう一度唇を犯されそうになった時、思い切り神剣の唇に噛みついてやった。

血の味が口の中に広がった。








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