それでも朝はやって来る
突然の事に心構えが無かったため、神剣の胸板に顔を向ける埋める形になってしまった。


「な…何するんですか!?」


必死に起きようと試みるが、力が入らず思うように行かない。


「桜小路の毒がまだ残っているようだな」


男の何もかもが大きくて…

鍛えられた両足は朝子が跨ぐには、強靭過ぎて跨ぎきれていなかった。

制服のプリーツがめくれて、直接触れている状態だ。



「あいつは、この貧相な身体のどこに惹かれたんだろうな…」



首までも筋肉で出来ていそうな分厚い胸板。

盛り上がった肩に、血管が浮き上がって固そうな両腕。



この男は本当に筋肉の塊だった。



脇腹を撫でられピクリと体が反応する。


両手でお尻を鷲掴みにされ、驚いた。


「………ッ!!」


「突き立てたら、折れそうに細いな…」


恐怖でしかなかった。

ギリリと男を睨み返すが、神剣は虫けらでも見るかの様に蔑んだ目で朝子を見ていた。





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