それでも朝はやって来る
いつもキスされてばかりで、あんまり悠里のことを見たことがなかった…


意外にもシャツから出ている首から鎖骨にかけてのラインは、綺麗で艶かしかった。

整えられた眉毛に、黒く力強い瞳。

スッと通った鼻筋。

プックリとした艶やかで形のよい唇。




つい見とれていると、悠里の手が朝子の顎を捕らえた。



「なんだよ、その顔は…」



瞼が閉じられ、長い睫毛が浮き彫りになった。
瞬きした後の瞳は、やけに艶やかで潤んでいた。


「誘ってんのか?」



悠里の顔が近づいてきた。

キスされる!?


ギュッと目を瞑った。



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