穢れ亡きカケラ
悲しい事じゃないのか?
帰されなかっただけで、あんな姿に成ってしまうなんて。
「おい、お前。彼奴等に同情でもしてるのか?」
「え」
俺を見て、暁は言った。
「罪を犯したんだ。彼奴等は。それも只の罪じゃねぇ。大罪を犯した」
大……罪……
「只でさえ罪は、簡単に赦される訳がねぇんだ。どんなに償っても償いきれない……」
「……」
確かに、その通りかもしれない。
けど──っ……
「だが……」