お菓子は彼女を裏切らない




「汝(ウヌ)は………………りい、か?」



その少女は、僕のことを「りい」と呼んだ。


そんな変なあだ名で僕を呼ぶ人物を、僕は1人しか知らない。


昔、この部屋にいた。

「誰も知らない少女」しか。




「き、君は、誰………………?」



一歩後ずさり、問いを投げかける。


それに対して少女は、にやりとどこか悪いような、そんな笑みを浮かべて答えた。





「神様」
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