君を探して
目が覚めると、部屋はすっかり明るくなっていた。

私は昨日、あのまま、疲れて寝てしまったんだ……。


まぶたが重くて目がうまく開かない。

激しく泣きじゃくったせいで顔中の筋肉が悲鳴を上げていて、瞬きをしただけで頬に鈍い痛みが走った。

枕元には、開いたままの携帯。

新着ランプが点滅していた。


 新着メール 1件


昨夜の、“オレ”からの最後のメールだった。

送信時間は4時26分。

<もう寝たか?>

そう、一言だけ書かれていた。


私は送信履歴を確認した。

私が最後に送ったメールは、3時過ぎ──



“オレ”は、その後もずっと、私のメールを待ってくれていたんだ……


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