君に溺愛。【短】
「おっと? なんだ?この状況」
「ねぇ…凜」
「…っうん」
抱きしめられたまましゃべるもんだから、京くんの声が。息が。
耳元すぎてくすぐったい。
京くんの腕はゆっくり私の背中から抜けて、私の顔の横に移動した。
「凜はさ」
京くんは私を上から見下ろして話を続ける。
「うん」
「かわいいよ」
「……へ?」
何を言い出すんだ京くん!
京くんは片方の手で
この前京くんとお揃いの茶色に染めたばかりの私の髪をいじりだした。
「だって…分かってないっしょ。
凜、かわいーんだよ?
すっげかわいい」
「ちょ、え、なに言って…」
ありえなく恥ずかしい。
「…だからさ。」
少し、京くんの表情が寂しそうに歪んだ気がした。