あとちょっと。
思わずドキッとなる。
そらそーだ。あの時…
「矢島君!あんたも何か言ってやってよ。この子の無防備さについて!」
「ちょ、紗枝!?何言っ…」
「うーん、確かに天崎さんは無防備だよな。気をつけなよ。」
「いやいやいや、矢島君まで何言って…」
「あ!矢島くーん!今日一緒にお昼食べよ?」
あたしの声がさえぎられたと思ったら、何人かの、いや、何十人?の女の子達が矢島君を囲んでいる。
「あたしお弁当作ってきたんだ♪」
「お、マジで?」
「えー!矢島君、あたしのも食べて?」
「あたしもお菓子作ったんだ。」
「皆して、…まさか俺を太らす大作戦!?きゃーやめて。俺この体型キープするって決めてんだけど!」
「やだぁ、何言ってんの。」
女子達がキャーキャー騒ぐ。
あたしはその光景を唖然と見ていた。