君があたしを好きな理由 [短編]
「…好きな子が泣いてても、俺は何も出来ねえの?」
「え…?」
今…“好きな子”って言った?
「好きな子が泣いてるのを見ても、ほっとけって言うのか?」
そんなこと、言われたって…
瞬はあたしといても、いつも困ったような顔してる。
「…瞬は、あたしのこと好きじゃないよ…」
「は?」
一瞬、瞬が顔をしかめた。
「瞬はっ…あたしが幼なじみだから…!
あたしがバカで、ドジでっ…ほっとけないから…だから仕方なく、一緒にいるんでしょう…!?」
無理矢理、
瞬の手をふりほどくと、思わず溢れてきた涙を急いで拭った。
次の瞬間。
バンッ!と大きな音がして、あたしは瞬と廊下の壁に挟まれた。