天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
そして玲菜は、二人三脚のスタートラインに立っている。

足を結んでいるのはアモル。

これまで碌に付き合いもなかった、初対面に等しい女子生徒。

練習さえもしていない。

ぶっつけ本番にも程がある。

しかし、助力せずにはいられなかった。

実行委員長の策略など、何もかも叩き潰せるのだという姿を見せつけてやりたかった。

…体育祭実行委員席を見る。

実行委員長は忌々しげな表情で玲菜を睨んでいた。

視線が痛い。

俯きかけた玲菜を。

「後悔するんなら尻尾を巻いて逃げ出しなさいな」

真っ直ぐ前を見て、アモルが告げた。

「アンタの信念ってのは、これしきで俯く程度のものなの?」

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