天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
「……馬鹿を言え」

発破をかけられ、玲菜はグッと顔を上げる。

実行委員長の憎悪に満ちた視線にも臆さない。

(実行委員長殿)

玲菜は彼の方を睨み返しながら心の中で告げる。

(恩義はもう十二分に返しました。ここからは敢えて、貴方に叛旗を翻します)

白組の鉢巻を投げ捨て、新たに得た赤組の鉢巻を締める。

(それが私の、新しいご恩返しです)

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