天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
そんな中。

「さて…」

玲菜は赤い鉢巻を外した。

「お陰でいい気分で競技に参加できた。礼を言う」

軽く頭を下げ、立ち去ろうとして。

「どこ行く気?アンタ」

アモルが腕組みしたまま玲菜に言う。

「おぅ片目のねーちゃん!自分の競技が終わったからって早退は許さねぇぜ!」

アモルに踏まれたままの潰れた顔でエリザベスも言う。

「……」

呆けたような顔をした玲菜に。

「わかってないわね」

アモルはニィッ…と笑った。

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