天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
「そうね、アンタみたいな優柔不断は一番女に嫌われるわね。デートコースも食事も自分で決められずに相手任せにする軟弱者。そんなんじゃ初デートがラストのデートになりかねないわね。速攻で愛想をつかされるってもんだわ」

「ああ、よく言う『いい人止まり』って奴だな。自分じゃあ満足してんのかも知れねぇが、陰じゃあ女子に噂されてんだぜ?『自分から手も繋ぐ事のできねぇ意気地なしの根性無しのヘタレ野郎』ってな!」

アモルとエリザベスの波状毒舌精神攻撃に。

「うっ…うわぁあぁぁあぁあんっ!」

号泣して走り去っていく生徒。

「上手く行ったわねぇ」

「おぅよ」

アモルとエリザベスはハイタッチする。

…実は先程の生徒は白組の有能な人材。

こうして競技前に個人的にネチネチいびる事で、アモルは生徒を精神的に追い詰め、競技出場不可能にしているのである。

何とも陰湿且つ悪辣且つ有効な作戦だ。

どこか某白髪生徒会長と同じ匂いがした。

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