契約結婚
言ってしまった…これで羽音は俺から離れていくかもしれない
そうなっても仕方がない
俺は最低なことをしたんだ
そんなことを考えていると…
「え…」
羽音が俺にぎゅ…と抱きついてきた
「お父さんを助けてくれてありがとう」
「…俺は羽音を騙していたようなもんなんだぞ…?」
羽音は大きく横に首を振った
「この間お父さんに電話したら拓磨にすごく感謝してた…元気がなかったお父さんがまた元気を取り戻してて嬉しかった」
「それにそれがなかったらこうやって拓磨と出会ってなかったのかもしれない。拓磨には感謝してる…ありがとう」