あたしは人気者
「あ、おはよ…う」
こうやって面と向かって
ギャルと話すのってなかなかない
だから声が震えてしまった
「ぎゃははっ!
なぁ、探してんだろ?なぁ?」
あけみは厚化粧の顔で下品に笑う
舌ピが見えそうだ
「あー…私の、靴、かな
どこにあるか知ってる?」
とりまき達もくすくすと
笑みを堪えている
「さあ?どこでしょぉー?」
あけみはわざとらしく首を傾げ
知らんぷりに見せかけた
こんなの、私がしましたって
言っているようなもんでしょ
面倒な事に巻き込まれたな…
「んまっ、せいぜい頑張ればぁ?
どーせ見つかんないと思うけどぉ?
んじゃ、みんな行こー」
うざったい捨て台詞?を残し
あけみ達はがやがやと教室に
行ってしまった