真理子の人生
キャバクラで働くことは楽しかった。

キャバクラ嬢になって本当によかった。

こんなに素晴らしい仕事を地球上で最初に考えたのは誰なのだろうか?

尊敬せずにはいられない。

スナックも楽しかったが、大きい店の方がやりがいがある。

ただ、勤めた店が悪かった。

このキャバクラには、私好みの女が早紀ちゃんをはじめとしてたくさんいてうれしい。

しかし、私には紗弥加嬢の監視が常にあるのだ。

すなわち、浮気できないのである。

浮気できないどころか、女の子とご飯食べに行くこともできなかった。

それが、この店の唯一の欠点である。

紗弥加さんに禁止されていたわけではないが、そんな雰囲気だった。

紗弥加監視下にある私は仕事が終わればまっすぐ帰宅しなければならなかったのである。

私は紗弥加さんに「私はレズだ」と嘘をついていた。

本当はバイなのに。

そうすることによって、紗弥加さんは私が女と遊べばヤキモチをやきやがるが、男と遊んでもなんらヤキモチはやかないようになってくれた。


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