言葉にしなきゃ伝わらない。



「ち・・違うんだよ?美月。本当に...思ってないから・・・・少ししか」


顔を赤らめ俯きながら、ぼそっと言う。



・・・ん?


私、聞こえちゃったんだけど夏乃~


「少ししか」って・・・あれ?幻聴かな?





「お前らーー本当に遅刻すっぞーー???」


前方を見るとかなり遠くに和馬はいた。




私は夏乃の手を掴み和馬のもとまで走る。



「えへへっ本当に美月と友達になれて良かったなぁ」


「な・・何で突然?」


走っている最中

夏乃が妙な事を言いだす。



握っている手を、さらに強く握る


「あん時さ、出会えてよかったなって。こーやって毎日、わいわいしながら登校できんの夢だったから、あたし」


ニコっと笑いながら少し顔を赤らめた。




私も一緒だよ、夏乃。


少し意地っ張りで・・・和馬が言うようにツンデレで....


でも、ちゃんと思ったことを素直に言える夏乃が本当に大好き
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