言葉にしなきゃ伝わらない。


「美月・・・もしかして無理してない?今日、喋るのキツイ?」


鞄を置くと前の席の夏乃が聞いてきた。



さっきの様子を心配してくれたんだろう。



「ううん...ちょっと・・ね」


「そっか、でもキツかったら言ってね?ちゃんと守るから」


えへへっと笑って前を向いた。



「ちょっと」

そう言って、深読みをしない夏乃


多分・・・大抵の子だったら「ちょっとって何?」って聞いてくると思う。


でも夏乃は違う




「俺も、何かあったら言えよ?朝から、目ぇ腫れてたし・・・言いたい事だけ言ったらいいから」


後ろの席の和馬も鞄を下ろしなら言った。



少し前、2人に聞いたの


何で私と・・・こんなに仲良くしてくれるの?って



そしたら..

「あたしさ、結構この容姿のせいで影で悪口とか言われてて・・・見た目が派手ってだけで。でも、あたし以上に辛い思いをしてる美月を知ったの」


「そうそう、それ聞いて夏乃...燃えちゃってさ。「絶対助けて友達になるんだ」って」


< 114 / 144 >

この作品をシェア

pagetop