言葉にしなきゃ伝わらない。
「美月・・・もしかして無理してない?今日、喋るのキツイ?」
鞄を置くと前の席の夏乃が聞いてきた。
さっきの様子を心配してくれたんだろう。
「ううん...ちょっと・・ね」
「そっか、でもキツかったら言ってね?ちゃんと守るから」
えへへっと笑って前を向いた。
「ちょっと」
そう言って、深読みをしない夏乃
多分・・・大抵の子だったら「ちょっとって何?」って聞いてくると思う。
でも夏乃は違う
「俺も、何かあったら言えよ?朝から、目ぇ腫れてたし・・・言いたい事だけ言ったらいいから」
後ろの席の和馬も鞄を下ろしなら言った。
少し前、2人に聞いたの
何で私と・・・こんなに仲良くしてくれるの?って
そしたら..
「あたしさ、結構この容姿のせいで影で悪口とか言われてて・・・見た目が派手ってだけで。でも、あたし以上に辛い思いをしてる美月を知ったの」
「そうそう、それ聞いて夏乃...燃えちゃってさ。「絶対助けて友達になるんだ」って」