言葉にしなきゃ伝わらない。

泣いてもええんやで?

優心side



俺の前に現れた女の子は言葉が喋れへん女の子やった。


それも今、その事に気付いたらしい



「・・・ごめんな...気付けれんで・・・・顔、あげてみ?」



小学6年生の夏。



この不思議な女の子と会った日。




――俺はこの日を絶対に忘れへんやろう....




その子は、ゆっくりだけれど顔を上げていく



酷く冷たい―――深い闇みたいな瞳。




一体...この子は何を抱えとるのやろか?









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