言葉にしなきゃ伝わらない。

頬を伝う涙

「俺は.....自分の事だけで精一杯になって・・・。美月の気持ちを考えられへんかったのかもしれん。俺以上に苦しんでるやつが、おるのに・・・」




えっ・・・・?


“自分の事だけで精一杯”って・・・・。




優心・・・も、何かあったの?


私が欲しいもの、すべてを持っていると思った優心が・・・。




ねぇ、優心。


何があったの?

何が辛いの?


今すぐでも、聞き出して....優心を楽にしてあげたい。

でも、私にはそれが出来ない。


優心が私にしてくれたように...。



一気に、優心と会ってからの2年間が走馬灯のようによみがえる。


初めて会った時、手を握ってくれて・・・笑いかけてくれた。


「明日も待ってる」って言ってくれたよね?

「俺を信じて、俺が受け止めるから」って大きな声で言ってくれたよね?



その時から、優心を信じてみようって思えたんだ。
< 68 / 144 >

この作品をシェア

pagetop