あなたの視線
「変なこと考えてない?」

「えっ!‥そんなこと
ないですよ!」


「ぢゃ決まりっ!笑
行こうか」


男性は歩きだした。


「他の男には
ついてっちゃ
だめだよ」


「あっ‥
これ持ってるんで
大丈夫です。」


私はカバンに入って
いた防犯ブザーを
取り出した。


「今時の子は
用意がいいね〜笑」


「この前学校で
配られて
いれっぱなし
だったんです‥」


「はは!
用心にこしたことは
ないよ」


「はい‥」





男性は、私が少し不安
がっているのを察してか
少し斜め前を歩いていた。


他愛もない話をしている
とマンションの下に
着いた。


「あっ
ここです。」


「もう着いちゃった。
もっと話てたかった
けど‥」


男性のその言葉に
ドキドキした。


「ありがとう
ございました。」


「いいえ。それじゃ
またね、おやすみ〜」


「あっおやすみなさい!」



男性の後ろ姿を
見送った。


私はエレベーターに乗った

その中でふと
さっきの男性の言葉を
思いだした。


「またね」って‥


何でだろう…
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