牙龍 私を助けた不良 上
黒と銀の混じった──黒銀の長髪に、漆黒の切れ長い双眸の少女に、戒希はある人物を重ねていた。
喋り方や笑い方は違っているが、雰囲気だけはそっくりだ。一睨みで、足がすくんでしまうような、そんな雰囲気が。
玲矢は、固まった戒希に苦笑しながら肩をぽんぽんと叩いた。
「悪いな。こいつ、人をからかうのが好きでさ・・・、許してやれ」
「ぁ、あぁ。別にいい」
「紹介するな。こいつは、このカフェテリアの店長の妹で、風霧望夢(カザギリ ノゾム)って言う」
少女──望夢が、ニコリと笑った。