牙龍 私を助けた不良 上
叫ぶ、君の名を


* * * * *


幸せな夢を見た。



『凜華、笑って』


『・・・どうして?』


『まぁいいじゃん』



ひなたは穏やかに笑っていて、私の頭を撫でている。


いつだったかな。


ひなたはよく私の頭を撫でながら、笑っていた。彼は、誰よりも太陽みたいな人だった。


くすぐったさに私が笑うと、ひなたもつられたように嬉しそうに笑った。



< 462 / 476 >

この作品をシェア

pagetop