牙龍 私を助けた不良 上
それが可愛く見えて顔を近付けると目をギュッと閉じる。それをみてから、額にそっと口付ける。
「放課後、また校門で待ってる」
そう言うと立ち上がって保健室を出た。
side:凜華
『ミー?』
「・・・・っ」
額に触れた柔らかいもの。あれは多分──。
さっきのことを思い出し、ボンッと顔が赤くなるのが分かった。ミライが心配そうに見てくる。
額に触れると仄かに熱くて。
「キス、された・・・?」
そう呟くと、額がまた熱くなった。