嘘カノ生活
「由梨。どうしたの?」

「おねーちゃーん。ご飯食べないの?」

由梨は心配そうに黒目がちな大きな目であたしを見つめた。
 


「うん、今日は食べる気しないんだー…」

「大丈夫ー?おなか痛いの?」

「ううん、ちょっと疲れちゃっただけだよ。平気」



由梨は元々小さな背丈を少しかがめ、ベッドの上にあごを乗せてにへっと笑った。




「由梨、元気なお姉ちゃん大好きだから、早く元気になって遊んでね!」
 
そう言って手をふりながら部屋を出て行く由梨。
 
「ありがと…」

 
 


うん。
 
そうだ。
 
元気にならなくちゃいけない。
 
 
いつまでも引きずってたら間宮さんに迷惑かかる。

頑張って、忘れよう。
 
 
そう決意して、あたしはふとんを深くかぶって眠りに付いた。
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