堕天使の詩 (未完)
仕方ないから壁に凭れて足音を聞いていた。

バラバラと付いてきた"如何にも不良"な方々がおれの回りを囲む。
全部で6人。

ピアスだ、茶髪だ、チェーンぶら下げてたり指輪してたりと個性的だった。

一人がいきなり口火を切った。
「僕お金持ってないんだよね〜」
少しニヤけた様に口元を笑う。
「なんだよ、その目付き」もう一人が睨みながら言う。


これがカツアゲってやつかと兄貴達から聞いていた事が頭の中で[これか!]って閃いた。


俺の中では自分の表情が一瞬で四回変わったと今では思う。


6人の顔を見て[面倒臭い]からカツアゲと解って[これか!]て顔をし、天然記念物でも観るように[まだ居るんだ]に変わり、最後は[哀れ]な目で見ていた。

[目付き悪いのは地顔だよ]
[金がないなら働けよ]
[頭悪そうだな〜俺より]なんて散々思った。

でも、約束があるから早く"どうにかしたい"という気持ちが勝ち下手に出てみた。
「お金はありません、約束があるから通して下さい」」
そう言った瞬間だった。「「持ってる金出せや」
言いながら殴りかかってきた。

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