【モテ期到来】
「連れて来たよ~昨日言ってた太一!」
…コイツやっぱり地区大会決勝観に来てたヤツだ。
アカリが見て呆然となった、カップルの男の方。
八木澤と呼ばれたソイツは俺に目を向けてニッコリと微笑んだ。
「はじめまして!中央高校の4番バッターなんですか!?」
「…あ?…ああ、もう引退したけどね。」
「うちの中学の先輩が中央に行ってんですよ~!白石先輩知ってますか!?」
俺は思いっきり「ぶっ!」と吹き出した。
「なに、白石の後輩!?」
「はい!最高のピッチャーです、白石先輩は!」
アカリも八木澤がまさか白石の後輩だったとは知らなかったみたいだ。
「白石って凄いんだ…」
そい呟いたアカリに八木澤は「凄いよ!」と興奮気味に話す。
「中学時代、春の大会の決勝で“完封”したんだ!」
「あ~…何か言ってたな~」
「じゃあ…」とアカリは俺を覗き込んだ。