【モテ期到来】
そんな俺を見てアカリはゲラゲラとお腹を抱えて笑った。
「太一、顔真っ赤~!」
「う…うるさい!」
「照れてんの~?カワイイ!」
頭を撫でて来るアカリの手をバシッと叩き落とす。
「なんか悩んでる?三国 紗夜香の事?」
「まぁね…」
「あの子モテるみたいね~!私はあ~いうタイプ苦手だけど…。」
「お前の好みなんか聞いてないし…」
「デート誘った?」
「それを悩んでるの!」
俺は打席に入ってボールをひたすら打ち返す。
そうすると少し気分が晴れるから。
「太一って野球部だったんでしょ?」
「ん。俺、4番バッター。」
「…それって凄いの?」
俺はアカリを振り返って訝しげに見ると、彼女は首を傾げた。