【モテ期到来】




   ◇◇◇◇◇◇◇◇



数日後、俺達は夏休みに突入した。




俺は何とか紗夜香ちゃんとのデートにまで漕ぎ着け、今日こうして駅前で待ち合わせをしている。




こんなに緊張するのは産まれて初めてなんじゃないかな…。




異様に喉が渇くのは夏の陽射しのせいだけじゃないだろう。




しかも約束の時間より20分も早く来ちゃってすでに汗だくだし…。




「太一君!」




自分を呼ぶちょっと高めの声に顔を上げると「待った?」とワンピース姿の紗夜香ちゃん。




合コンの時は夜で判らなかったが、驚くほど肌が白い。




俺は元々地黒だからまるで対照的だ。




「汗凄いね!暑かったでしょ?」




「ああ、大丈夫!早く来すぎちゃったんだ。」




笑ってそう答えたが、結構限界!




「行こうか…。」




ちょっと恥ずかしそうに頬を染めた紗夜香ちゃんに俺はもう倒れそうなくらいクラクラだし。




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