人生ゲーム【リメイク】
光は音に反応して前へ飛び出した。

スタートダッシュは完璧。

100メートルを全力で走った。

普段日雇いで体を酷使しているのが功を奏したのだろうか。

半分の時点でトップへ躍り出た。

すぐに内側のコースへと体を傾けて入っていった。

右手で握っていたバトンを左へ持ち変えた。

このままトップでバトンを渡したい。

次は瀬戸桃花だからなるべく差をつけて渡せたら上出来だ。

前方を見ると瀬戸桃花が準備している。

第二走者は男女混合だ。

女が不利なのは目に見えている。

しかし桃花はまだ15歳で年配の男性に比べれば体力があるはずだ。

光はラストスパートを掛けて全ての力を振り絞った。

スタートしてからたったの15秒程の攻防。

視界の端に2番手につけたプレイヤーの姿が映る。

抜こうとしてくるが絶対に抜かせない。





「桃花ちゃん!走って!」





1コースで軽く前を向いて走る桃花。

左手を後ろに伸ばしてバトンを受け取る姿勢を作った。

光は桃花に追いつくとその手にバトンを力強く渡した。

「頑張れ!」

光はそのまま他のプレイヤーが待機しているトラックの中へ入った。
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