V系メンズに恋してる
『あの、私の顔に何か付いてますか?』


『いや、何も付いてないよ。ただ可愛いなぁって見てるだけ』


私の顔は火が出るくらい熱くなる。


『アレ?梓ちゃん顔真っ赤だよ?』


『………』


クスクス笑いながら真嶋 麗が言った。分かってるクセに!


『俺、すごい腹減ってるから先に注文しちゃおうか。何にする?』


真嶋 麗がメニュー表を見せてくれたケド、やっぱり高いよ〜。


『真嶋さん、どのメニューも私のお給料では破産しちゃいます』


一瞬、真嶋 麗はキョトンとした…気がする。


『アハハハハッ。そんなコト気にしてんの?いいから好きなの頼みなよ』


私もキョトンとした。


『梓ちゃん、意味分かってないでしょう?』


私はコクンと頷く。


『俺がご馳走するから気にすんなってコト!』


『エェ〜!そんなの悪いですよッ』


『そういう時は笑顔でありがとうって言えばいいの。分かった?』


何かどっかで聞いたセリフだな。


『は、はい。ありがとうございます』
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