愛 ~①巻~
「本当に…何もして無いよな?」

『うん…』

何回もそう聞かれている…。

「良かった…」

本当にどうしたんだろ…。

私は陸の側に寄る。

『どうしたの?』

「いや…何でもないんだ…」

『…』

陸はいつもそうだ…。

自分が言いたい事は絶対言わない…。

私は苛ついてほっぺを、膨らませる。

「お!可愛い!」

陸はそう笑顔で言う。

『何言ってるの!』

「まぁまぁ…そう怒るなって。」
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