君に仕返し

「もしもし？」


「涼子？
ずっと連絡出来なくて
ごめんな？

実は急遽出張で京都
にいたんだ」


「え？」


それなら要件だけでも
いいからメールくらい
してくれたら良かったのに

私の中で小さな不信感
と怒りが芽生える



「トラブルがあってさ」



真くんはトラブルで
頭がいっぱいで
きっと余裕が無かったんだ


頭ではそう思うのに
心を黒い感情が支配する



これじゃ私も
真くんが忙しいからって
不満を言ってた元カノ
と変わらないじゃん…


嬉しいはずの真くんの
電話が私を余計落ち込ませる



「涼子？」


色々考えて
黙ってしまった私に
真くんが呼び掛けた