One Day~君を見つけたその後は~
──え!?


ロビーに響く“特別”な着信音に、固まってしまう私。

慎が気を遣ってくれる。

「ケータイ鳴ってるよ? 出たら?」

だけど私は、

「いいの……。これ、メールだから」

そう、苦笑いを返した。


「その着信音、初めて聞いた。最近変えたんだ?」

「ううん……そういうわけじゃないんだけど……」


……っていうか。

この着信音は“ある人からのメール限定"で。


この相手からメールをもらうようになったのは、慎とうまくいかなくなってから。

だから、慎と一緒にいるときには一度も鳴ったことがなくて。

慎が知らないだけで、もうずっと前からこの着信音は変わってなくて……。


「ちょっと、ごめんね」

座ったまま、腰をひねって慎から携帯を隠すようにして、画面を開く。

そして、分かってはいたけれど、ある意味一番あり得ないはずのその名前を確認した。


──やっぱり。


目眩がした。

慎の目の前で叫ばなかった自分のこと、褒めてあげたいよ。


もう……。

このタイミングで、なんでこういうこと、やってくれるかなぁ……。




メールに表示された時間は、ちょうど22時。

書かれているのは、たったの一行。



<いい子にしてるか?>



それはおよそ三ヶ月ぶりの、“オレ様”からのメールだった。


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