新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)



「…あの、私…!!」

「それとここって何??…新撰組…??何よ新撰組って。」

「新鮮な組のことよ。」

「えぇ??なんか変ねぇ、それ。違うわよ。」


おばあちゃん達は、意味の分からないところでもめ出した。

私は少し呆れてため息をついた。


「…っと、あら??…真珠ちゃん、その腰につけてるものは…??」

「え??これのことですか??…刀ですよ。」

「ええええええっっ!???」


おばあちゃん達は今にも腰が抜けそうなくらいビックリした。

私も思わず驚く。


「真珠ちゃん…、あんた何時の間にそんな人間になったの…!!」

「違います!!誤解ですって!!」


私は左右に首を振ると、この時代のことを詳しく説明し始めた。

説明を終えると、おばあちゃんが恐る恐る聞いてくる。


「…ということは、真珠ちゃんは武士になっちゃったってこと!??」

「そういうことです。」

「あらやだ。勘違いしちゃって馬鹿みたい。うふふ。」

「…はは。」


近所にいるおばさん達と話してるみたい。

そんなことを考えながら、私はふぅっと息をはいた。





「…あら、英夫は??」

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