新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)




私は寝返った。

(…寝れない…。)

どうしても寝れなくて、私は起き上がった。

夜空でも見て、気持ちを落ち着かせようと、外に出た。


(あっ……)

そこには闇に包まれた土方さんの姿が。

私はなぜか身を隠してしまった。

でも、もう土方さんに気づかれてて。


「真珠、お前なにしてんだ??」

「…はっ…!!」


ばれたからしょうがない。
私は土方さんの隣に座った。

「土方さん、どうしたんですか??」

「…寝れなかったんだ。」

「…私もです。…沖田さんの病のことが心配で…。」

「そうか。」

相変わらず無表情な土方さんを、私は見つめた。

夜空を見上げてる土方さんの瞳が、なんだか切ない色だった。


「お前、池田屋で言ったよな。なんでこんなに人を斬らなきゃいけないのか…って。」

「…はい。」

「俺もその時、疑問に思った。…だが、今分かったんだ。」

「…え??」

「俺らは京を守るために、幕府を守るために戦ってんだ。命をかけて戦ってんだよ。」

「……」

「…だから、最後まで幕府…京を守り切るんだ。…そうじゃないのか??」

「…そうですね…」


私は土方さんから夜空へ、視線を移した。






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