不思議書店
香は元の机に戻り、猫の頭を撫でながら分厚い本を読んでいた。

「私にも友達・・・いたのかしら?」 

『さぁね、俺はお前のことは知らないからな。
 俺はお前のただの見張り役。
 まぁ、ココの本全てに名前と題名が乗ればお前の記憶はもどるだろうな・・・』

喋りかけたのは香が撫でていた黒い猫だった。

「私の記憶・・・それまで私はここの番人・・・」

つぶやくように小さな声だった。

『所でアノ少年アノ後どうなった?』

「本を読む限りではちゃんと仲直りできたみたい」

『なるほどな・・・』

一瞬香の頭に何かがよぎる。

とても大切で失いたくなかった何か。

うっすらだが、人影が・・・

『・・・・・・香?』

ぼぉっとする香を心配そうに見上げる。

「・・・え・・あ、なんでもない」

香は頭を振るった。

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