不思議書店
校門にいた光に駆け寄ろうとした時、光の腕を引っ張っている人物を見つけた。

それは過去の自分。

そう、それはアノ本屋に来る前の自分。

今日の帰りに理由が知りたくて校門で引き止めた。

だけど光はそんな良介の腕を振り払って走っていった。

ただ、そのときかすかに言葉が聞こえた。

『もうすこしだから・・』

あの時と同じように腕を振り払われる自分を見た。

あの時と同じように光は走っていく。

心が思うより体は早かった。

気づけば良介はひとりでに走り出していた。

横目で過去の自分を一瞬見た。

彼の目には今にもあふれそうな涙が見えた。

そんな自分を見て手に力が入る。

《一体光は何を隠しているんだろう・・・》

走りながら頭に浮かぶのはその言葉だけだった。

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