君と僕のボーダーライン


学校を出て家まで帰っている間、私が高杉くんを好きになった時を思い出していた



―――4月

高校に入って初めてのテスト
テスト用紙が配られ始めた時私の消しゴムが前へコロコロと転がってしまった

取りに行こうとするもテストは始まっちゃうし、かといって誰も気づいてくれないし
1人でオロオロとしていた私に


「これ、小さくて使いにくいかもだけど…」


すっと横から小さい消しゴムをくれた…

それが高杉くんだった

高杉くんの方を見ると同じくらいの消しゴムがあって、きっと私のために割ってくれたんだとわかった

その瞬間、ほんっとにうれしくて


『ありがとう!!』


そう言うとちょっと照れながらニコッて笑顔を見せてくれた


その時、私は高杉くんに恋に落ちた


高杉くんのさりげない優しさと爽やかな笑顔に
気づいたらどっぷりはまっていた


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