Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
「ね、ねぇ…もう、大丈夫…だよ……ありがとう」



離れようとするまりあを俺は更に抱きしめた。


まりあの体が強張った。


それでも離したくなかった。



「きょ、京ちゃん!?」

『あったけぇ』

「私はホッカイロじゃないんだからね!!もう!じゃあ私だってっ!!」

『ッッ!?』



そう言うとまりあも俺の背中に手を回してきた。


まさかそういう行動を取られるとは思っていなかったから、柄にもなくてんぱった。


勿論まりあには気付かれないように。



「京ちゃんあったかぁい」

『…まりあもな』

「私たち今キラキラした中にいるね」

『そうだな』

「なんか…笑える。でも、幸せだなぁって感じがする」



胸にまりあの頭の重みを感じて、さっきよりも温もりを感じられる。


俺には口に出す勇気はねぇが、心から幸せを感じる。





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