Ｍａｒｉａ ~私の心を貴方に捧ぐ~
寝る準備が終わって部屋に行くと、ベッドの上に置いているケータイがチカチカ光っていた。


京ちゃん!?


急いでケータイを開いた。


届いていたメールを見て私は肩を落とした。



『……お父さんか』



お父さんには悪いけど、期待した分ガッカリ度はかなり大きい。



「本当に気分が向かないとメール返さないなんて…冷たい奴」



私はため息を吐きながら、ベッドに倒れ込む様に寝転がった。


ケータイの画面とにらめっこをしていると、ケータイが鳴り体がびくついた。



「京ちゃん…からだ……」



急いでメールを開くと、そこには面倒臭さ満載だとでも言わんばかりの言葉が書かれていた。



《帰宅報告とかいらねぇから》



私が帰ってきて直ぐに送ったメールは、ただいま的なメールだった。


京ちゃんからのメールには絵文字どころか点も丸もない。


それでも嬉しくて、私はケータイを握りしめてバカみたいにベッドの上で転がった。



「冷たい奴なんて言ってごめんね京ちゃんっ!!」



私は《おやすみ》とメールを返して一人満足して眠りについた。






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