吸血男子
「ねぇ、陸君って言ったかしら?」

「…お、美人じゃん」

「ありがと。ま、美人より可愛い系のほうが好みでしょ」

「あぁ」




 あんま群れるな。





 マジで熱い、蒸れる。





「そんな美梨亜好きのあなたに頼みたいことがあるのよ」

「何」

「そっちの学校に美梨亜がいる間護衛して」

「誰から何のため」



 表情一つ変えずにじっと氷咲を見ている陸。




「悪い虫がつかないようにね♪」

「あぁ…そういうこと。任せろ」




 つーか、お前が悪い虫。



 陸虫。



「あーら、黒川君? そんなふくれっ面しちゃって…何かご不満?」

「いーや? 何もないけど?」




 ありありだっつーの。




 なんで陸に護衛まかせんの。



 俺が行きてぇーよ。




 それを全部気付いてるのであろう、あの女。



 悪趣味。



< 138 / 378 >

この作品をシェア

pagetop