吸血男子
「あぁ。柔らかかっ……ッてーな…何投げてんだよ」




 私はそれ以上言わすまいと、近くにあったティッシュの箱を投げた。







「見えてねぇんだからいいだろ」

「良くないッ!!!!」

「わけわかんねぇ……風呂入ってくる。余裕あんなら宿題でもしてろ」







 そう言って寝室から出て行った。









「もう1時じゃん…」




 お風呂に入ったのは9時前だから…4時間も経ってるんだ。





 もしかして、ずっとそばにいてくれた…?





「……海斗君、ありがとう」





 ぼそっとそう呟いた。



 聞こえてるかわかんないけど…。





「宿題するかぁ!!」




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