吸血男子
 あんなゴミだらけのところに置いてきたらダメじゃん…。




 思った通り…ゴミだらけになっちゃってるお弁当。




 これじゃ食べられない…。




 教室に戻って海斗君に謝る。




「海斗君、ごめん!! お弁当どこか行っちゃった…」

「いいけど…大丈夫か?」

「何が?」

「いや…いい。購買行こうか」

「うん」



 2人で購買に向かう途中も鋭い視線。




 どうしてそんな目で見るの?




 何かいけないことした?




 二股なんてしてないよ?




 いいたいのにそんな勇気なんてない。




 ぼそぼそと聞こえてくる。



『見て、黒川先輩よ…会長と付き合ってるって本当なの?』

『私のほうが可愛いのに』



 現実なのか、幻聴なのか…。




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