吸血男子
「うん♪ 探して」

「は?」



 実は海斗君のファンのチョコの中に自分のチョコを混ぜておいた。




 私はあらかじめ用意してた紙袋を海斗君に渡す。





「んだよ…このチョコの量…あまったりぃ」

「モテモテですね~」

「俺は1人からもらえればいいの」




 また恥ずかしい言葉をサラッと…この男は。




 靴箱にもロッカーにも机の中にも生徒会室にも大量にあった海斗君宛てのチョコ。



「美梨亜のチョコ発見♪」



 すぐに見つかってしまった机の中のチョコ。



「うまそうだな」

「ありがと」









「はぁ…」

「モテ男がため息ついてんなよ」


 先生が海斗君をからかう。




「この教室チョコくせぇ…」

「誰のせいだと思ってるんだ」

「俺っすよね」



 笑いながら英語の先生と話してる海斗君。




 クラスメイトもつられて笑ってる。





 
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