吸血男子
「食っていい?」


 ランチタイムの時に海斗君が鞄の中からチョコを取り出した。



「いいよー」

「他の奴のはちゃんと返してきたから」

「もらっておけばいいのに」

「いいのか? もらって…妬かねぇの?」

「妬く」




 今日は正直に言いたいこと言うんだ♪





「美梨亜可愛いな」

「お世辞どーも」

「お世辞じゃねぇよ…自覚しろっつの」




 頭をぐしゃぐしゃっとされてセットされた髪が崩れた。





「もー! 海斗君もやってる」


 ベンチの上に膝を乗せて座ってる海斗君より身長を高くした。




「あぁ!! 何すんだよー」


 さらさらした髪をぐしゃぐしゃにしてケープをふってやった。



「仕返しー♪」

「あ、これはこれでよくね?」



 どんな髪型をしても似合う海斗君だった……



< 321 / 378 >

この作品をシェア

pagetop