一人睨めっこ

四節 彼女

『だから――』

『待って晃。俺達、彼女がそうなった理由知ってるから』

 淳がそう言うと、林田は顔をあげた。

『知ってる……? な、何なんだ!?』

 林田は勢い良く淳の肩を掴んだ。

『まぁこのサイトのスレ、読んでみろ』

 淳は先程の実況スレを林田に見せた。

『……?』


 数分後、林田はスレを読み終わったようだ。

『じゃあ麗香は――』

 林田は携帯を淳に返した。

「俺と同じ……一人睨めっこの犠牲者だ」

『――!! そういえばお前も一人睨めっこやったんだよな!? 何で何とも無いんだ!?』

 今度は俺の肩を掴んできた。

「何とも無かった訳じゃないよ――」

 俺は掴まれた手を退けながら言った。
 そして簡単に、一人睨めっこをしてからの症状を語った。

 頭の中から声が聞こえた事や、 体を乗っ取られた事、

 テストの事は話さなかった。
 
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