一人睨めっこ

八節 風呂

『――そしてその時!! 真琴は葛西に愛のキスを!!』

『真琴君やるね〜!!』

『意外と手早いんだな』


「――って何説明してんだよ淳!!」

『いいじゃねぇかっ! それにしても相手が葛西とはな〜』

「…………」

 俺ってこんないじられキャラだったっけ?

『でも真奈美ちゃんは気付いてないんだよね?』

 駿兄が言った。

「ああ」

 気付いてたら、今ごろ俺の命はねぇよ……。

『真琴は葛西が好きなのか?』

 優兄が静かに聞いた。

『好きなんだろ?? な?』

「淳はうるさい」

『ひどっ!!』

 そんな淳は置いといて……。

「んな好きとか分かんないし――」

 大体葛西をそういう対象で見た事ないし……。

『あれぇ?? もしかして真琴君、初恋〜?』

「うっ」

 お茶目に痛い所突かれた!!

『まじで〜!?』

 淳は笑いながら俺の頭を叩いた。

「うっ、うるさい!」

 俺はそう言って淳の手を払い除けた。
< 52 / 130 >

この作品をシェア

pagetop