一人睨めっこ

二節 関係

 優は、眠ってしまった駿を抱き上げた。

『あ〜こいつ運ぶの二回目だ』

「二回目?」

 俺はきょとんとした。

 いつどこで男友達を抱き上げる機会があるのだろうか。
 まさか――

『誤解される前に言っとくが、俺にそっちの気はない』

 あ、違うのか。
 でも――

『……んに…………』

 駿兄、優兄に凄いしがみ付いてる……。
 まぁ仲良しって事にしておこう。

『高校の入学式の日……中庭にこいつが倒れてた』

「は!?」

 俺は思わず大声を出した。

『ああ、俺も凄い驚いた』

 駿兄の部屋の前に着いた。
 俺はドアを開けた。

『俺、こうやって保健室まで運んでやったんだぞ? 偉いだろ……』

 優兄と俺は部屋に入った。

「え……偉い……」

 俺だったら、先生呼ぶくらいだな。

『話聞いたらさ、高熱のくせして入学式来たんだって――馬鹿だよな』

 優兄は駿兄をベッドに寝かせようと、ベッドに腰を下ろした。

『で、友達になったんだよ』

「え……」

 何かいろいろ端折った?

『ははっ、まぁいろいろあったんだよ』

 端折ってる……。
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